ナマズの飼育完全ガイド|初心者でも安心な種類選び・環境づくり・注意点まで徹底解説

  1. はじめに:ナマズの魅力と飼育の奥深さ
  2. ナマズってどんな魚?特徴と種類の幅広さ
    1. ナマズの基本的な特徴
    2. ナマズの分類と代表的なグループ
    3. 初心者でも扱いやすい種類が多い
  3. 初心者でも飼いやすい!個性派ナマズおすすめ5選
    1. 1. サカサナマズ(Synodontis nigriventris)
    2. 2. バンジョーキャット(Bunocephalus sp.)
    3. 3. バトラクスキャット(Batrachoglanis raninus)
    4. 4. アルビノクラウンロリカリア(Rineloricaria sp.)
    5. 5. マーブルピメロデルス(Pimelodus pictus)
    6. ナマズ好きにこそおすすめしたい「個性派入門種」
  4. ナマズ飼育に必要な水槽設備と環境づくり
    1. 水槽サイズの目安
    2. 底床の種類とレイアウト素材
    3. 濾過と水質の安定|上部フィルターがおすすめ
      1. ナマズ飼育に適した濾過方式
      2. 水質維持のポイント
    4. 照明・水温・流れの管理
    5. メンテナンスのポイント
  5. ナマズの食性と給餌のコツ
    1. ナマズの食性は種類によって異なる
    2. 基本の給餌スタイル
    3. 特別な対応が必要なナマズもいる
    4. 補助食として使える餌
    5. 給餌の工夫まとめ
  6. 混泳の注意点と避けたい組み合わせ
    1. ナマズ同士の混泳|できる?できない?
    2. ナマズと中〜上層魚との混泳
    3. 混泳時にチェックすべき3つの視点
    4. 混泳を成功させるためのコツ
  7. よくあるトラブルと病気、その対処法
    1. ナマズ飼育でよくあるトラブル
    2. ナマズに多い代表的な病気と症状
    3. 病気の予防ポイント
    4. トリートメントの基本手順
  8. まとめ:ナマズ飼育の魅力と向き合い方
    1. この記事で学んだこと
    2. ナマズ飼育に向いている人とは?
    3. 今後のステップ

はじめに:ナマズの魅力と飼育の奥深さ

ナマズと聞くと、日本では川魚や食用魚のイメージが強いかもしれません。ですが、アクアリウムの世界では、独特の姿や夜行性の行動、生き物としてのユニークさで愛される熱帯魚のひとつです。

静かに底を這うように泳ぎ、時折ユーモラスな仕草を見せるその姿は、水槽の中にちょっとした“陰影と癒し”を与えてくれます。

また、ナマズといっても種類は非常に豊富。数センチの小型種から、数十センチに育つ大型種まで幅広く、初心者でも飼いやすい種類も多く存在します。

たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

ナマズって、見た目はちょっと地味かもしれないけど、実は奥が深いんだよ〜!知れば知るほど好きになるタイプかも〜!

本記事では、そんなナマズたちの魅力と、種類の選び方・飼育環境の整え方・混泳のコツ・トラブル対策まで、実際の飼育経験を交えながら丁寧に解説していきます。

ナマズってどんな魚?特徴と種類の幅広さ

ナマズと一口に言っても、その種類は非常に多岐にわたります。世界中の淡水域に広く分布しており、熱帯魚として飼育される種類だけでも数百種類以上が確認されています。

ナマズの最大の特徴は、「ひげ(口ひげ)」と「底棲性」。このひげは感覚器として働いており、夜間や暗い水中でもエサを探し出すための大切な道具です。

また、ナマズは基本的に夜行性で、昼間は物陰や流木の下でじっとしていることが多く、水槽の“静”を担う存在として人気があります。


ナマズの基本的な特徴

  • 口の周りに複数本の「ひげ」がある
  • 体は流線形で底を這うように泳ぐ種類が多い
  • 昼は隠れがち、夜に活発になる夜行性
  • 多くの種類が穏やかで混泳に向く
  • 繊細な種類も多く、水質悪化に注意が必要
たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

ナマズの“ひげ”はただの飾りじゃないんだよ〜!暗い水の中でもごはんを探せる、すごいセンサーなんだ〜!


ナマズの分類と代表的なグループ

アクアリウムで扱われるナマズは、大きく以下のようなグループに分類できます。

コリドラス属(Corydoras)
小型で穏やか、群れで泳ぐ可愛らしい底物として人気。底床掃除も兼ねる「掃除屋さん」として導入されることも多いです。

プレコ属(Hypostomus、Ancistrusなど)
吸盤状の口を持ち、ガラス面や流木に貼りつく姿が特徴的。コケ取り能力もあるが、サイズが大きくなる種類もあるため注意。

ピメロデルス属(Pimelodus)などの中型ナマズ
よく泳ぎ、性格もやや活発。混泳にはやや注意が必要な種類も。例えばピクタスキャットがこの仲間。

南米大型ナマズ(レッドテールキャット、タイガーショベルノーズなど)
最大で1mを超える種類もおり、完全に大型魚向け。120cm以上の水槽が必須。

バンジョーキャットなどの変わり種ナマズ
見た目も行動もユニーク。砂に潜ったり、じっとして動かないことも多いが、存在感は抜群。


初心者でも扱いやすい種類が多い

「ナマズ=難しい魚」と思われがちですが、実際には初心者向けの丈夫な種類も多数存在します。特にコリドラスやブッシープレコなどは飼いやすく、最初のナマズ飼育にも最適です。

また、ナマズは見た目の個性も強いため、レイアウトにアクセントを加えたい場合にもおすすめ。群れで飼うも良し、単独でじっくり観察するも良し。飼い主のスタイルによって選べる奥深いジャンルなんです。

たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

初心者さんには、まずコリドラスやオトシンクルス、次にブッシープレコが定番だよ〜!かわいいし、丈夫で安心〜!

初心者でも飼いやすい!個性派ナマズおすすめ5選


1. サカサナマズ(Synodontis nigriventris)

● 最大体長:約8cm
● 寿命:5〜8年
● 性格:温和、群れでも単独でも飼育可
● 特徴:逆さまに泳ぐ独特なスタイルが魅力。流木や浮草との組み合わせで自然な姿が見られる。

たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

逆さまに泳ぐ姿は一度見たら忘れられないかも〜!性格も穏やかで混泳しやすいんだよ〜


2. バンジョーキャット(Bunocephalus sp.)

● 最大体長:約12cm
● 寿命:5〜8年
● 性格:非常におとなしく夜行性
● 特徴:砂に潜る習性があり、昼間はじっとしていることが多い。静かな水槽に向く。


3. バトラクスキャット(Batrachoglanis raninus)

● 最大体長:約30cm
● 寿命:8〜10年
● 性格:神経質で単独飼育向き
● 特徴:ずんぐりとした体と大きな口がインパクト大。流木やシェルターの中でじっとしているが、夜には活発になることも。

たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

この子は最大30cmになる“本気でナマズらしい”タイプだよ〜!小型魚との混泳は絶対NGだから要注意だね〜


4. アルビノクラウンロリカリア(Rineloricaria sp.)

● 最大体長:約15cm
● 寿命:5〜7年
● 性格:温和で混泳向き
● 特徴:白い細長い体が美しく、流木やガラス面に貼りつく姿がユニーク。レイアウト次第で魅力が引き立つ。


5. マーブルピメロデルス(Pimelodus pictus)

● 最大体長:約15cm
● 寿命:8〜10年
● 性格:活発でやや肉食性あり
● 特徴:昼夜問わずよく泳ぎ回る“動くナマズ”。中型水槽〜大型水槽で真価を発揮する。


ナマズ好きにこそおすすめしたい「個性派入門種」

どの種類も「ひとクセある見た目や習性」が魅力的で、“動きがなくても面白い”“動きがあるから楽しい”、どちらの楽しみ方も叶います。

● バトラクスのような大型化に注意が必要な種は、成長後のサイズと混泳相手の選定がカギになります。
● 寿命も長い個体が多いため、“長く付き合うパートナー”としてじっくり向き合えるのも魅力です。

ナマズ飼育に必要な水槽設備と環境づくり

ナマズを健康に飼育するためには、水槽サイズや濾過システム、底床の種類やシェルターの有無など、いくつかの重要なポイントをしっかり押さえておく必要があります。

ナマズは見た目が地味な分、環境によるストレスや病気のサインが分かりにくいこともあるため、“最初の環境づくりがとても大切”です。


水槽サイズの目安

ナマズは底棲性(底で生活する)であるため、横幅の広さが非常に重要です。
種類ごとに以下のようなサイズを目安に選びましょう。

種類推奨水槽サイズ備考
サカサナマズ45cm〜群れ飼育するなら60cmが理想
バンジョーキャット60cm〜底に隠れ家が必要
バトラクスキャット90cm〜120cm以上単独飼育向き。混泳非推奨
アルビノクラウンロリカリア60cm〜水流を好む傾向あり
マーブルピメロデルス90cm〜活発な泳ぎに対応する広さが必要
たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

“底面を使う魚=幅が大事”ってことなんだよ〜!高さじゃなくて“横の広さ”で選ぶのがナマズ流〜!


底床の種類とレイアウト素材

ナマズはひげや腹部を底床に接触させて生活するため、尖った素材や大粒の砂利はNGです。以下のような素材を選ぶと安心です。

おすすめの底床素材

  • 田砂や川砂(粒が細かく滑らか)
  • 細粒ソイル(軽くてクッション性がある)

避けたい素材

  • 粗い大粒砂利(ヒゲが擦れて傷つくおそれあり)
  • 角のあるセラミックチップ系

レイアウト素材のポイント

  • 流木や岩は“隠れ家”になるように配置
  • シェルター(壺・土管型)は特にバンジョーやバトラクスに有効
  • 底が広く空いたエリアも確保し、泳げる空間を残すこと

濾過と水質の安定|上部フィルターがおすすめ

ナマズは底層でじっとしている時間が長く、水流が少ない場所=酸素が不足しやすいゾーンにいることが多いです。
そのため、ナマズ飼育では“溶存酸素量(DO)を高く保つこと”が非常に重要です。

とくに夏場や高温環境では酸素が水中に溶けにくくなるため、エアレーションが効率よく行える「上部フィルター」を推奨します。


ナマズ飼育に適した濾過方式

上部フィルター(おすすめ)

  • 酸素供給能力が高く、ナマズの酸欠を防ぎやすい
  • メンテナンスも楽で水槽初心者に扱いやすい
  • フンの多い種類(プレコ系や中型種)でも安定した濾過が可能

● 外部フィルター

  • ろ過能力は高いが、酸素供給が弱い構造が多いため注意
  • エアレーションや水面の揺らぎを併用することが必須

● エアレーション補助(必要に応じて)

  • スポンジフィルターを併用すると、エアと補助濾過の両立ができて便利
  • 特に夏場の高水温時にはエアポンプを強化することで酸素量を確保
たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

ナマズは“底の空気薄いゾーン”にいることが多いから、酸素たっぷりの環境が超大事なんだよ〜!水面の波立ちをしっかり作ってあげてね〜!


水質維持のポイント

  • アンモニア・亜硝酸の蓄積はNG(底に汚れがたまりやすい)
  • バクテリアがしっかり働くよう、多孔質ろ材(リング型、サンゴ質など)をフィルター内にしっかり詰めよう
  • 活性炭は短期使用にとどめ、常時使用は避ける
  • ろ材の洗浄は水道水ではなく、水槽の飼育水を使ってやさしくすすぐ

照明・水温・流れの管理

照明
ナマズは基本的に夜行性なので、強いライトはストレスになります
照明時間は短め(6〜8時間)、もしくは弱めのLEDを使用しましょう。

水温
24〜28℃に安定させるのが理想。種類によっては22℃程度を好むものもあるため、ヒーターと温度計は必須

水流
活発に泳ぐ種類(ピメロデルスなど)は中程度の水流があった方が自然な動きが見られます。
一方、じっとする系(バンジョーやバトラクス)は強すぎない流れに設定。

たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

ナマズって意外と繊細なんだよね〜。水がきれいで、静かで、落ち着ける空間があると、のびのび暮らしてくれるよ〜!


メンテナンスのポイント

  • 底床の中にフンがたまりやすいため、底面掃除は丁寧に(プロホースなどで部分換水)
  • 水換えは週に1回、全体の1/3を目安に実施
  • シェルターや流木の下にゴミがたまりやすいので、時々取り出して軽く掃除

ナマズの食性と給餌のコツ

ナマズは見た目のインパクトとは裏腹に、食性や食べ方がとても繊細な魚種です。
底を這うように泳ぎながらエサを探すため、水面に撒いたエサにはなかなか反応しません。

また、種類によって肉食・雑食・草食の傾向が異なり、適切な餌を与えないと栄養不足や拒食につながることもあります。

このセクションでは、ナマズの食性をタイプ別に解説しつつ、飼育経験者の視点から給餌の工夫や注意点を紹介します。


ナマズの食性は種類によって異なる

種類食性備考
サカサナマズ雑食沈下性フード・冷凍赤虫などをよく食べる
バンジョーキャット肉食傾向強め生餌や冷凍赤虫が好ましい。人工飼料に慣れにくいことも
バトラクスキャット肉食性活き餌・冷凍エビなどが主食。餌付けに時間がかかる場合も
アルビノクラウンロリカリア草食傾向コケ・流木を削る。植物質の沈下性タブレットが適す
マーブルピメロデルス雑食〜肉食活発でなんでも食べるが、夜間の給餌が効果的

基本の給餌スタイル

沈下性フードが基本
ナマズは基本的に底で餌を探すため、沈下するタイプのタブレットフードやペレットが最適です。
浮上性フードでは気づかれず、ほとんど食べられないこともあります。

給餌タイミングは夜がベスト
夜行性のナマズは、昼間はあまり活動せず、夜間に食欲が増す傾向があります。
水槽の照明を消してから1時間後くらいが最も食べやすい時間帯です。

複数種の混泳時は“餌の競合”に注意
例えば上層魚がすぐに餌を食べてしまうと、ナマズに餌が届きません。
沈下性フードを水流に乗せて、ナマズの近くに直接落とす工夫をすると良いです。

たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

ナマズたちは“のんびり食べる派”が多いから、速攻で餌を取っちゃう上層の子たちとはちょっと工夫が必要なんだよ〜!


特別な対応が必要なナマズもいる

餌付けが難しい種類(例:バンジョー、バトラクス)
→ 飼育初期は人工飼料をなかなか食べないことも。最初は冷凍アカムシ、クリル、レッドシュリンプなどを与えて様子を見ます。
慣れてきたら少しずつ沈下性フードに切り替えていくとスムーズです。

消化不良に注意が必要な種類
→ 肉食性の強いナマズ(例:バトラクス)は与えすぎると消化不良を起こすことがあります。
1日おきに与える、量を抑えるなど、メリハリのある給餌がポイントです。


補助食として使える餌

  • 冷凍アカムシ:栄養価が高く、嗜好性抜群。餌付け初期に有効
  • レッドシュリンプ・クリル:肉食性ナマズに人気。たまに与える“ご褒美餌”として活用
  • ズッキーニ・ほうれん草などの野菜:草食性の強いロリカリア系向け。軽く茹でて沈める

給餌の工夫まとめ

  • 夜間に沈下性フードを与える
  • 他魚と混泳している場合は、ナマズの近くに餌を落とす
  • 人工餌に慣れていない種類には冷凍餌から慣らす
  • 食べ残しが出やすいので、翌朝の掃除・水換えをセットに

混泳の注意点と避けたい組み合わせ

ナマズは一見穏やかな性格に見える魚が多いですが、種類によっては攻撃性があったり、逆にいじめられたりすることもあるため、混泳には慎重な判断が必要です。

特に注意したいのは、以下のようなポイントです:

  • 大きさに差がある魚同士の混泳(捕食リスク)
  • ナワバリ意識が強い魚との混泳(ヒレかじりやストレス)
  • 夜行性同士の争い(同時間帯に行動が重なる)

ここでは、ナマズを中心に考えた混泳のコツと、避けた方がいい組み合わせを具体的に解説します。


ナマズ同士の混泳|できる?できない?

可能なパターン

  • コリドラス系 × 他の温和な底物(例:ロリカリア系)
  • サカサナマズ × 穏やかな中層魚(ネオンテトラなど)
  • バンジョーキャット × 大人しい中型魚(ゴールデンハニーグラミーなど)

避けたいパターン

  • バトラクスキャット × 小型魚(確実に捕食されます)
  • マーブルピメロデルス × 他の底物(夜間に衝突の可能性)
  • プレコ × 同じ種類のプレコ(ナワバリ争いを起こしやすい)
たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

ナマズって静かに見えて、実はけっこう“気が強い子”も多いんだよ〜!相性ってほんとに大事なんだ〜


ナマズと中〜上層魚との混泳

相性の良い組み合わせ例

  • ナマズ(バンジョー、サカサナマズ) × ハチェットフィッシュ(上層)
  • ナマズ × ラスボラ系や中型グラミー(中層)

避けたい組み合わせ例

  • エンゼルフィッシュ × 小型ナマズ(突かれて傷つくことあり)
  • 活発なバルブ系 × ナマズ(餌を奪われやすく、ストレスに)
  • アフリカンシクリッド × ナマズ全般(pH・性格が合わず不可)

混泳時にチェックすべき3つの視点

  1. サイズ差
     → 基本は「同程度か、ナマズの方がやや大きい」くらいが安全です。
  2. 遊泳層の分散
     → 上層・中層・底層で行動範囲がかぶらないようにすると、接触リスクが減ります。
  3. 給餌のスタイルが似ているか
     → 沈下性の餌しか食べないナマズと、素早く水面の餌を食べる魚を一緒にすると、ナマズが餓死するケースも。

混泳を成功させるためのコツ

  • 初期導入はナマズを先に入れると縄張り意識が減る
  • 餌の与え方を工夫し、それぞれの魚に餌が届くようにする
  • シェルターや隠れ家を多めに設置して、物理的に視線を分ける
  • できるだけ同じ時間帯に活動しない魚同士を組み合わせる(例:昼行性 × 夜行性)
たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

“泳ぐ高さ”と“性格”のバランスを取るのが混泳のコツなんだよ〜!なんでもかんでも一緒に入れちゃダメだよ〜!

よくあるトラブルと病気、その対処法

ナマズは一見タフな魚に見えますが、ストレスや水質の悪化、混泳の失敗がきっかけで体調を崩しやすい一面もあります。
特に初心者が見落としやすいのが、「静かに見えて、実は調子を崩していた」というケースです。

このセクションでは、ナマズ飼育でよく起きるトラブルや病気の種類、その予防と対策をまとめて解説します。


ナマズ飼育でよくあるトラブル

トラブル内容原因よく見られる魚種
餌を食べない混泳相手に餌を奪われる、ストレス、照明が強すぎるサカサナマズ、ロリカリア系
傷ができる鋭利な底床、ヒレかじりプレコ系、バトラクス
突然死溶存酸素の不足、水質急変全般(特に中〜大型種)
ヒレが溶ける・ボロボロ水質悪化、尾ぐされ病コリドラス、マーブルピメロデルス
動かなくなった通常だが、長期になると要注意バンジョー、バトラクスなど夜行性種
たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

“ナマズが動かない=調子が悪い”とは限らないけど、あんまり長く続くと体力落ちちゃうかも〜。見守りつつ変化に気づいてあげてね〜!


ナマズに多い代表的な病気と症状

尾ぐされ病

  • 【症状】:ヒレがボロボロになる、進行すると体まで崩れる
  • 【原因】:水質悪化、ストレス、傷の放置
  • 【対策】:0.5%塩浴、水換え、トリートメント水槽で隔離

白点病

  • 【症状】:体やヒレに白い点が出る、泳ぎがぎこちなくなる
  • 【原因】:急な水温変化、弱った魚に寄生虫感染
  • 【対策】:水温を28〜30℃に上げ、白点治療薬(マラカイトグリーンなど)で対応

内臓不全(過餌・低水温による)

  • 【症状】:膨らむ、食欲がなくなる、底で動かない
  • 【原因】:肉食系に高タンパクな餌を与えすぎる、寒暖差
  • 【対策】:餌を一時中断、水温安定、必要なら絶食療法

病気の予防ポイント

  • 水換えは週1回、1/3〜1/2を目安に実施(底床掃除も同時に)
  • 餌は“少なめ”を意識し、食べ残しを放置しない
  • 底床は粒の細かい砂、シェルターは角のないものを使用
  • 照明は弱め+シェルターを設置し、安心できる環境を作る
  • 新しい魚の導入時はトリートメントタンクで隔離飼育を行い、病気持ちを本水槽に入れないようにする

トリートメントの基本手順

  1. 専用の小型水槽またはバケツを用意(30cm程度が理想)
  2. エアレーションを入れる(濾過は不要)
  3. 0.5%食塩水を作る(例:水10Lに塩50g)
  4. 水温は本水槽と合わせる(±1℃以内)
  5. 薬剤を使う場合は、水質を毎日確認して調整
たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

“病気になったらすぐ薬!”じゃなくて、まずは水換えと隔離、塩浴で回復を待つのがナマズ流だよ〜

まとめ:ナマズ飼育の魅力と向き合い方

ナマズは、派手さはないものの、静かに、そして力強く存在感を放つ熱帯魚です。
夜にひっそりと動き出す姿や、底床を這うように泳ぐ姿からは、他の魚にはない「奥深い魅力」が感じられます。

今回の記事では、以下のようなポイントを中心に、ナマズ飼育の魅力とコツをご紹介しました。


この記事で学んだこと

  • ナマズには多様な種類があり、性格や食性もバラバラで奥が深いこと
  • 初心者に向いた小型ナマズから、存在感抜群の中型種まで選択肢が豊富なこと
  • 飼育には底床・酸素量・フィルター選びなど、他の魚とは異なるこだわりが必要なこと
  • 給餌や混泳ではナマズのペースを尊重する工夫が大切なこと
  • トラブルを防ぐためには観察・予防・トリートメントの3つが基本となること

ナマズ飼育に向いている人とは?

● 観察が好きで、じっくり魚と向き合いたい人
● 「派手さ」よりも「渋さ」「味のある存在感」に惹かれる人
● ゆっくり育てる生き物に魅力を感じる人
● 夜に動き出す姿や、隠れ家にこもる習性を楽しめる人

たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

ナマズって、“見た目地味だけど一緒に暮らすとじわじわ好きになる”ってタイプなんだよね〜。奥ゆかしいってやつかも〜!


今後のステップ

ナマズ飼育を始めるにあたって、まずは以下のステップを参考にしてみてください:

  1. 気になるナマズの種類を1つ選ぶ(サカサナマズやバンジョーなど)
  2. 水槽サイズやフィルターを確認・準備する
  3. 底床やレイアウト素材を整える(柔らかい砂+シェルター)
  4. 導入前にトリートメント水槽を用意しておく
  5. 少しずつ餌付けして、動きを観察する楽しさを味わう

ナマズは「派手さ」や「わかりやすい動き」は少ないですが、じっくりと向き合うことで本当の魅力が見えてくる魚です。
ぜひ、自分のペースで、あなたらしいナマズとの付き合い方を楽しんでください!

たらこフィッシュ
たらこフィッシュ

ナマズってちょっと地味だけど…そのぶん“静かに癒してくれる相棒”って感じなんだよね〜!
じっくり観察すると、個性が見えてきて楽しいよ〜。のんびり、ゆったり、ナマズライフ始めてみてね〜!

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