
はじめに
熱帯魚の混泳は、水槽サイズに合わせて「ちょうどいいバランス」をとることが成功のカギです。
ここでは、30cm〜90cm水槽まで、サイズ別におすすめの混泳例を具体的にご紹介します!
混泳が成功する魚の条件とは?
まず知っておきたいのは、「混泳がうまくいく魚」には共通点があるということ。
以下の3つのポイントを押さえておくと、組み合わせの判断がしやすくなります。
- 性格が穏やかで縄張り意識が弱い
- サイズが近い(差が大きいと片方が捕食される)
- 泳ぐ場所が被らない(上層・中層・底層で棲み分け)
この3つの条件がそろっていれば、初心者でも比較的安心して混泳を楽しむことができます。
【30cmキューブ】ベタ × コリドラスの癒やし混泳水槽プラン【底面フィルター仕様】
色鮮やかなベタと、底面をチョコチョコ動くコリドラスの相性を活かした、機能美あふれるミニアクアリウム。
本プランでは、濾過能力の高い「底面フィルター+厚敷き底床」の構成で、見た目と水質管理を両立させたレイアウトを提案します。

生体構成(混泳相性に優れた組み合わせ)
- ショーベタ(オス)× 1匹
→ 派手な尾びれが魅力の主役。ヒレの形や色で個性を出そう! - ピグミーコリドラス × 4〜5匹
→ 底をふわふわ泳ぎ回る、小型で混泳向きのコリドラス

ピグミーコリってちっちゃくて控えめだから、ベタとぶつからずに上手に共存できるんだよ〜!
底床と濾過構成(ここがこの水槽のキモ!)
● 底床素材:
- 田砂、ガーネットサンド、パウダータイプの吸着系ソイルなどが好適
→ コリドラスのヒゲを傷つけず、ベタの泳ぎにも邪魔にならない粒サイズがおすすめ
● 敷き方のコツ:
- 底床は通常の2〜3倍、4〜5cmの厚めに敷くのがベスト!
→ この厚みが「ろ材」の代わりとなり、底床全体が生物ろ過の場になる
→ バクテリアが安定しやすく、水質維持力が向上する!
● 濾過方式:
- 底面フィルター(エアリフト式 or 外部接続式)を使用
→ 底から水を吸い上げる構造なので、底床全体が“巨大なスポンジ”として機能
→ 静音性にも優れ、コリにもベタにもやさしい水流設計が可能

底面フィルターって、実はすっごくエコで合理的なシステムなんだ〜!厚く敷いた底砂が“超広いろ材”になるから、水もピッカピカだよ〜!
レイアウトと水草選び(落ち着きやすく、美しく)
- 前景草:ニューラージパールグラス、キューバパールグラス
- 中景〜後景:アヌビアス・ナナ、ミクロソリウム、ロタラ系
- 浮草:アマゾンフロッグピットやサルビニア(照明の拡散+安心感)
● 流木・石の配置:
- 小型の流木や溶岩石で“隠れ家”を多めに作る
- ベタのヒレを傷つけないように角は丸め、モス巻きもおすすめ
管理・メンテナンスのポイント
- 水温:26〜27℃で安定(ヒーター必須)
- 水換え:週1回で20〜30%程度が基本。底床は厚めでもメンテしやすいように水流を活かす
- 給餌:
→ ベタには浮上性フードをピンポイントで
→ コリには沈下性タブレットを“消灯後”に与えると◎
成功のコツまとめ(初心者も安心)
ポイント | 内容 |
---|---|
厚敷き底床×底面フィルター | 見た目と濾過力を両立する構成で、水質が安定しやすい |
性格温和なピグミーコリ | ベタと住み分けができ、混泳がしやすい |
隠れ家と浮草で安心感UP | ベタ・コリのどちらにもストレスフリーな環境を提供 |

30cmって小さな世界だけど、しっかり考えて組めば“立派なアクアリウム”になるよ〜!ベタとコリの組み合わせってほんと癒やされるんだ〜!
【45cm水槽】ネオンテトラ群泳 × コリドラス × エビの華やか共演プラン
手軽に設置できて、見た目もにぎやか!
このプランでは、泳ぎの美しいネオンテトラをメインに、低層で動きのあるコリドラスやエビを加えた、小さな中にも“生態系の動き”を感じる構成に仕上げています。

生体構成(華やか&安心の混泳)
- ネオンテトラ × 10〜15匹
→ 鮮やかな青と赤のラインが水景を引き締める中層魚。群れで泳ぐと美しい! - コリドラス・パンダ × 3〜5匹
→ 小柄で温和、底層で愛嬌のある動きを見せてくれる癒やし系 - ミナミヌマエビ or ヤマトヌマエビ × 5〜10匹
→ 水草の間をチョロチョロ歩き回り、水槽全体に“命の動き”が生まれる

ネオンテトラって、静かに群れながら泳ぐのがとってもきれいなんだ〜!そこにコリとエビが加わると、水槽の“層”がはっきりして楽しいよ〜!
水草・レイアウトの構成(彩り+隠れ家)
- 前景草:キューバパールグラス or グロッソスティグマ
- 中景:アヌビアス・ナナ、ミクロソリウム(石・流木に活着)
- 後景:ロタラ・ロトンジフォリア、ハイグロフィラ・ポリスペルマ(柔らかく繁る系)
- レイアウト素材:
・小〜中型の枝流木で自然感と陰影を演出
・石組みで底層の隠れ家やエビの繁殖スペースを確保
底床・濾過システム
- 底床:吸着系ソイル or 細目の田砂(コリドラス向け)を厚めに敷く(3〜4cm)
→ エビの繁殖床&コリの行動スペースとして最適 - 濾過方式:
・外掛けフィルター(GEXスリムフィルター、流量調節タイプ)
・または底面フィルター(静音&ろ材兼用として◎)
照明・CO₂・管理ポイント
- LED照明:中光量(20〜25cmを明るく照らせるタイプ)
- CO₂:なくてもOK。水草を元気に育てたいなら添加もアリ
- 水換え頻度:週1で30%が目安(ソイル使用ならやや多めでも可)
- 温度管理:24〜26℃で安定(ネオンもエビも寒さに弱い)
見た目だけじゃない!動きと役割が生まれる混泳設計
生体 | 層 | 役割 |
---|---|---|
ネオンテトラ | 中層 | 群泳で彩りを出す主役 |
コリドラス・パンダ | 底層 | エサの食べ残し処理、底床を動かして活性化 |
ミナミヌマエビ | 全層(特に水草周辺) | コケ取り・水草間のアクセントとして機能 |

この構成なら、エビが水草をピョコピョコ歩いてるし、コリドラスが底をモフモフしてるし、ネオンが優雅に泳いでるし…って、毎日見てても飽きないんだよ〜!
- ネオンテトラの青と赤が水草によく映え
- 底ではコリドラスとエビがそれぞれの役割で水景を支える
- 小型ながら“奥行きと立体感”のある構成が可能
見た目の美しさ・管理のしやすさ・癒やしの動きの3拍子がそろった、
最初の本格混泳水槽として理想的な一台になります!
【60cm水槽】ラミレジィ × 中層&底物で魅せる!無水草・本格派レイアウト混泳プラン
色鮮やかなラミレジィを主役に、個性派の中層魚&底物を集めた観賞性とバランスの取れた構成。
あえて水草を使わず、「岩と流木のみ」で立体的にレイアウトし、魚の行動そのものを楽しむ水槽に仕上げます。

生体構成(華やかさ+個性のバランス)
- ラミレジィ(ペア〜複数ペア)× 4〜6匹
→ 見た目鮮やかで性格も穏やか、縄張りをつくる習性あり - トランスルーセントグラスキャット × 5匹前後
→ 半透明の体が美しく、中層を群れで泳ぐ性質 - マーブルハチェット × 5匹前後
→ 水面付近をふわふわと漂う、ユニークで混泳向きな魚種 - バンジョーキャット × 1匹
→ 底床に潜る隠れキャラ的存在。臆病だけど魅力的 - クラウンローチ × 1〜2匹
→ 性格は温和。底層のアクセントとしてよく働く(※成長後は要サイズ注意)

このメンバー、みんなちょっと個性的で魅力的なんだよ〜!ラミレジィは正面から見ても横から見てもホントにキレイだし、グラスキャットの透け感もたまんないよ〜!
レイアウト構成(水草なしでも“映える”水景を)
● ベース素材:
- 流木(中〜大型):ラミレジィやクラウンローチが隠れたり、縄張りを分けられるように
- 溶岩石 or ブラックホールロック:水質への影響が少なく、バンジョーキャットの隠れ家にもなる
- 底床素材:田砂や細目砂利(比重があり舞い上がらないもの)
● レイアウトのコツ:
- 中央に開けたスペースをつくり、ラミレジィが縄張りを分けられるように
- 流木や岩で高低差・陰影・トンネル状の隠れ家をつくって、全魚種の棲み分けを意識!
濾過は【上部フィルター一択】
- 推奨モデル:コトブキ パワーボックスSV4500 + ウール&リングろ材
- 理由:
・酸素供給能力が非常に高い(中〜上層魚が多い本プランに最適)
・ろ過槽が大きく、物理+生物ろ過が安定しやすい
・メンテナンスが簡単で、ろ材の自由度も高い

上部フィルターって昔ながらだけど、実は“酸素たっぷり&メンテしやすい”優秀な濾過なんだよ〜!グラスキャットにもぴったりだね〜!
管理とメンテナンスのポイント
- 水温:25〜27℃
- 水換え:週1回・30〜40%を目安に。ラミレジィのヒレ裂け防止にも◎
- 給餌:
→ ラミレジィ:小粒の沈下性フード、赤虫など
→ グラスキャット・ハチェット:フレーク or 浮上性小粒ペレット
→ バンジョー&クラウンローチ:夜間に沈下性タブレットをピンポイント給餌
この構成で得られる“楽しみ方”
観点 | 内容 |
---|---|
視覚美 | ラミレジィ&グラスキャットの「色と質感」のコントラストが美しい |
行動観察 | 上層・中層・底層のすみ分けが自然にできて、観察ポイントが多い |
メンテの楽さ | 水草がないから手入れがシンプルで管理もラクチン |
水草を使わず、魚の動きと自然なレイアウトだけで構成されたこの60cm水槽は、
「生き物のリアルな魅力にフォーカスした混泳レイアウト」です。
美しく、穏やかで、ちょっとマニアック。
でもそれが、毎日眺めても飽きない水槽をつくってくれます。
【90cmワイド水槽】中型エンゼルが主役!優雅な混泳アクアリウムプラン
- 水槽サイズ:90cmワイド水槽(幅90cm × 奥行45cm × 高さ45cm / 約180L)
- 魚種構成(生体メイン):
・エンゼルフィッシュ(中型個体)× 15匹(なるべくサイズを揃えて)
・プレコ(ブッシー or クイーンインペリアルタイガーなど温和な種類)× 1〜2匹 - 水草:
・前景草:グロッソスティグマ、ニューラージパールグラス
・中〜後景草:アマゾンソード、バリスネリア、ロタラ・ナンセアンなど
・※植え込みやすく、エンゼルに引き抜かれにくい種類を選ぶ - 底床:吸着系ソイル or ガーネットサンド
- レイアウト:90cmクラスの大きめの枝流木 or Y字型流木を大胆に配置し、陰影を作る
- 濾過:
・外部フィルター(エーハイム2217やGEXメガパワー等)
・上部フィルター(ろ材容量が多く、酸素供給も◎)

レイアウトと飼育ポイント
- エンゼルは縦の動きが美しい魚なので、背の高い水草と流木で上下にメリハリをつける
- 群れとして維持するには数を多めに(10匹以上)導入し、ペア固定による小競り合いを分散させる
- プレコはプレコ専用フードを沈めるタイミングを分けて給餌し、エンゼルとバッティングしないよう工夫

エンゼルフィッシュって“天使”って名前だけど、ペアになるとちょっと気が強くなることもあるんだよ〜!数でバランスとるのがコツかも〜
飼育のポイントと注意点
- 中型エンゼルは縄張り意識が強くなるため、数を中途半端に少なくしないことが混泳安定のカギ!
- 成魚サイズ(10〜12cm)を見越して、泳ぎやすく隠れられる立体的な水景構成が重要
- プレコは意外と力が強く、レイアウトを崩すことがあるため、流木や石はしっかり固定しておくと◎
- 水草レイアウトを保つためにLED照明は中光量+CO₂は控えめでもOK(爆殖防止)
- 水換え頻度は週1で30〜40%程度を基本に、エンゼルの成長に合わせて調整
この90cmワイド水槽は、「中型魚で統一感のある混泳」を楽しむには最適な舞台。
見た目の華やかさと魚同士の関係性のダイナミズムを両立したい方にぴったりです!
【120cm水槽】迫力の古代魚混泳プラン【アロワナ×ダトニオ×シャベルノーズ】
- 水槽サイズ:120cm(約240L)
- 魚種構成(生体メイン):
・アロワナ(過背金龍など)× 1匹
・ダトニオ・プラスワン × 2匹(サイズを揃える)
・シャベルノーズキャット(ピクタス系)× 1匹 - 水草:なし(食害・引き抜き・照明による魚のストレスを避ける)
- 底床:
・ブラックボールサンド(光の反射を抑えて落ち着いた環境に)
・ガーネットサンド(比重があり魚が舞い上げにくい)
・または完全ベアタンク(掃除と管理性を最重視) - 濾過:
・オーバーフロー式濾過(推奨:生物濾過+大容量ろ材)
・ドライ&ウェット上部フィルター(酸素供給+ろ過能力を両立)

レイアウトと飼育ポイント:
- 水草なしで水槽中央を大きく空け、アロワナの遊泳スペースを広く確保
- ダトニオには石や流木を立てて視界を遮るオブジェクトを配置(ペア同士の喧嘩防止)
- シャベルノーズは夜行性なので、暗がりとなるシェルターや大型流木の陰を用意

ダトニオって見た目はおっとりだけど、実はけっこう縄張り意識があるんだよ〜!サイズ差が出るといじめも起きるから注意してね〜
注意点とアドバイス【大型魚混泳のリアル】
- アロワナは成長とともに他魚を襲いやすくなる傾向あり。混泳相手は最初から20cm以上が望ましい
- ダトニオは複数飼育が基本(1匹だと臆病・2匹ならお互いけん制)。サイズ差が大きいと一方的に攻撃されるリスク
- シャベルノーズキャットは底物だが活発で成長が早く、口も大きいため弱い魚との混泳はNG
- 底床を敷く場合は、重めの素材(比重が高い砂)を使うと舞い上がりにくく、ろ過効率も維持しやすい
- 濾過は生体メインの場合、ろ材量と酸素供給量のバランスが最重要ポイント
→ オーバーフロー式は強力な生物ろ過に最適。メンテナンス性を加味してドライ&ウェットとの併用も◎
メンテナンスと長期管理のコツ
- 餌は肉食性寄り(小魚・赤虫・沈下ペレット)で調整し、個体ごとに食いが偏らないよう工夫
- 水換えは週1〜2回、30〜40%を目安に実施。アンモニア・硝酸塩の蓄積を防ぐ
- ダトニオは光に敏感なので、強すぎる照明は避け、フタは必ず設置
- 事故防止のため、アロワナには飛び出し防止の重量フタ&クッション材設置を徹底

シャベルノーズキャットは夜になるとめっちゃ活発になるから、消灯後の水槽観察も楽しいよ〜!ただし、エサの食べ残しには注意してね〜
このプランは「大型水槽ならではの迫力と混泳のダイナミクス」を楽しむ本格派向けです。
設備も飼育技術も少しハードルは上がりますが、手間をかける分だけ見応えと愛着は倍増します!
混泳を成功させる7つのコツ
- 導入前に必ず相性を調べる(見た目で判断しない)
- 魚のサイズ・口の大きさを確認
- 餌の種類と食べ方が似ている魚を選ぶ
- テリトリーを主張しない魚を中心にする
- 隠れ家・モス・流木をレイアウトして緊張緩和
- 魚ごとの“泳ぐ層”を分けて衝突を減らす
- 混泳スタート後は観察をしっかり!異変があればすぐ隔離対応
まとめ:混泳は“魚の気持ち”になって組み合わせるのが成功のコツ!
混泳は、「この魚とこの魚、色が合いそう!」という感覚だけで決めるとトラブルが起こりがちです。
魚の性格・習性・食性・大きさ・泳ぐ場所などをしっかり理解したうえで、組み合わせを決めていくことが大切です。

混泳ってね〜、まるで“水中のルームシェア”みたいなもんなんだよ〜!魚たちが快適に暮らせる組み合わせを考えてあげようね〜!

コメント